精密鎔断について

ガス鎔断とは

酸素と金属の酸化反応を利用して行う切断方法です。

鋼板を切断するには、まずプロパンのような可燃性ガスと酸素で800℃~1000℃まで鋼板の切り出し位置を加熱します。
そこに高圧酸素を吹き付けますと、鋼板表面の酸素が吹き付けられた箇所が酸化鉄となり1350℃で燃焼し始め、燃えた鋼は酸化鉄となって下に流れ出します。 それが加熱源となって下方の鋼にも燃焼がおこります。こうして鋼板の間に溝ができる訳です。
酸素とガスが出る所(火口)を動かすと、この燃焼反応が次々と進行して連続した溝になり切断が進行する仕組みです。
ガス鎔断は「化学反応」の連続であるということなのです。
ちなみに利用されている「ガス」はアセチレンやプロパン、天然ガスなど、家庭でも使われている気体です。

社内規格・寸法精度

精度は機械加工に迫り、コストダウンと省力化に貢献するのが弊社の精密鎔断です。

板厚100ミリ、100x100の製品なら±0.5mm以内の公差で精密に鎔断可能

精密鎔断はシャーリングの代用であるガス鎔断とは根本的に異なり、機械加工に代わる低コストな金属加工技術と言えます。
弊社では最新の精密鎔断設備と磨きあげられた技術で機械加工に迫る高精度化を実現しました。
このため、粗仕上げを省くことができ、機械加工を絶対に必要とする部分にだけ、板厚により1.5mmから3mm程度の仕上げ代を付けて切断します。

また発注を受けた製品はCADで作図し、その情報はサーバーに保存されますので、追加注文、リピート品にもスピーディーに対応できます。 もちろん素材は厳選された国内材だけを使用し、完成後の各種寸法検査も徹底しておこなうため、安心してご活用いただけます。

鎔断面粗度(機械加工仕上準ずる)
板 厚 12~50 51~100 101~150 151~200 201~250 251~300 301以上
面粗度 30S 30S 35S 40S 45S 60S 75S
鎔断傾斜(勾配) 基準大きさ(500~800角)
板 厚 12~50 51~100 101~150 151~200 201~230 231~250 251~280 281~300 301~350 351~
勾配 0.8以内 0.8以内 1.0以内 1.5以内 2.0以内 2.0以内 2.5以内 2.5以内 3.0以内 3.0以内
鎔断精度
板厚/大きさ 50~100 101~200 201~400 401~600 601~1000 1001~1500 1501~
12~50 狙い値 ±0.5 ±0.5 ±0.7 ±1 ±1.2 ±1.5 ±1.8
保証値 ±1 +2 +2 +2 +2 ±2 ±2
-1 -1 -1 -1
51~100 狙い値 ±0.5 ±0.7 ±0.8 ±1.2 ±1.5 ±1.8 ±2
保証値 +2 +2 +2 +2 ±2 +3 +3
-1 -1 -1 -1 -2 -2
101~150 狙い値   ±0.8 ±1 ±1.5 ±1.8 ±2 ±2.5
保証値 +2 +2 +3 +3 +3 +3
-1 -1 -2 -2 -2 -2
201~230 狙い値   ±1.5 ±1.5 ±2 ±2.3 ±2.5 ±2.5
保証値 ±2 +3 +3 +3 +3 +3
-2 -2 -2 -2 -2
231~250 狙い値     ±1.5 ±2 ±2.3 ±2.5 ±2.5
保証値 +3 +3 +3 ±3 ±3
-2 -2 -2
251~280 狙い値     ±1.5 ±2 ±2.5 ±3 ±3
保証値 +3 +3 +3 ±3 ±3
-2 -2 -2
281~300 狙い値     ±1.5 ±2 ±2.5 ±3 ±3
保証値 +3 +3 +4 +4 +4
-2 -2 -3 -3 -3
301~350 狙い値     ±1.5 ±2 ±2.5 ±3 ±3
保証値 +3 +4 +4 +4 +4
-2 -3 -3 -3 -3
351~ 狙い値     ±2.5 ±2.5 ±3 ±3 ±3
保証値 +4 +4 +4 +4 +4
-2 -3 -3 -3 -3

特殊異型鎔断工程

第一工程

第ニ工程

第三工程

第四工程

完成

  • 最終形に近い形まで切断し、機械加工の工数を削減することができます。
  • 一体物で切断することにより溶接工数を削減でき、また、強度も上がります。
  • 1つから切断できるため、少数物の鋳物の代替品として利用できます。
    また、加工を失敗した時の再作材としても短納期で1つからお渡しできます。
ページトップへ
Translate »